SESに勤めている方や、SES業界に入ろうとしている方なら一度は「SES」と検索したことありませんか?
どんな記事を見ても基本「SESはやめとけ」「SESはやばい」と言った内容で溢れています。
googleさんの検索候補ですら一番に「ses やめとけ」と言っています。
本日は、新卒でSESに入社し実際に働いていた私が、なぜ「SESはやめとけ」と言われるのかを解説していきます。
また記事の後半ではSESのメリットも解説するので、SESとの上手な付き合い方を見つけてください。
メモ
私は現在、転職して社内SEに勤めています。
こんな方におすすめ
- SES業界に不安がある方
- 「SESはやめとけ」の本当の理由が知りたい方
- SESで働く事のメリットも知りたい方
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SESはやめとけって本当なの?
結論:SESはやめとけ
は正しい!
それは何故なのか?
注意ポイント
- SESではスキルが磨けない可能性がある
- 現場が変わると信頼関係は0からリスタート
- 年収が低く、ボーナスも期待できない
- 管理職になると業務量が半端じゃない
- SES経験が長いと転職で不利になる可能性がある
やめとけと言われる理由は上記の5点です。
では、詳しく見ていきましょう。
SESではスキルが磨けない
SESでは常に客先常駐という形で業務を行います。
そして常駐先の方針によっては、セキュリティーなどの観点から初級エンジニアでも出来るような雑務に近い仕事を振られる可能性が高いです。
重要な仕事は自社社員で行い、誰にでも出来る事だけをSES社員に割り振ると言った業務形態が横行しています。
そういう現場に当たると、全くと言って良いほどスキルが磨けません。
スキルが磨けないエンジニアは、チンパンジーと同じです。
本来、経験を積めば「現場を動かす立場」や「プロジェクトをマネジメントする立場」に関わっていくべきなのに、SESではそれが実現できません。
現場が変わると信頼関係は0からリスタート
本来、社内で勤務している場合だと年数と共に信頼を勝ち取りどんどん役職が上がっていくことが普通です。
ですが、SESだといくら経験を積んでも常駐先が変わることで信頼関係は0に戻ってしまいます。
自分の会社内での評価は上がるかも知れませんが、現場での自身の働きやすさや、仕事の割り振りが0に戻るのは辛いです。
注意ポイント
現場に50歳くらいの方が参画してきた場合でも、先に常駐している方が現場に関しては先輩になります。
自分よりも若手を先輩と敬わなければいけない状況はメンタルにダメージを負うでしょう。
あなた自身がSESに長く勤めて、常駐先が変わることを想像してみましょう。
SESはやめとけ!と言いたくなりませんか?
SESは年収が低く、ボーナスにも期待できない
SES業界では基本ボーナスがありません。
良くて、決算賞与が有る会社もあります。
私が勤めていた会社では、決算賞与が年一回(1月分)でした。
また、基本給は新卒で月19万当たりが中央値です。
それなりの技術があり転職してきた場合でも、基本給30万ほどが関の山です。
基本給30万円でも年収は400万に届きません。
他業種と比べるとかなり低い方になります。
SESで管理職になると業務量が半端じゃない
SESで管理職になるとどうなるでしょうか?
SESの場合は管理職でも現場に出てお客様の元でバリバリ働きます。
その上、自分の部下の管理までしないといけません。
部下が自分とは違う現場にも配属されている場合は、定期的に面談や電話で状況のヒアリング等も行わなければいけません。
通常の管理職は、部下の管理を含む仕事量が100%ですが、SESの場合は現場での仕事が100% + 部下の管理100%になります。
業務量は単純計算で2倍に膨れあがります。
更には管理職の手当も雀の涙ほどで、残業代が付かないというオマケも付いてきます。
給料に対して業務が割に合わなくなってくるでしょう。
SES経験が長いと転職で不利になる可能性がある
なぜ、SES経験が長いと転職で不利になるでしょうか?
それは、客先常駐という働き方のせいで裁量を持った仕事が出来ていないからです。
社内勤務の場合は入社2~3年になるとリーダーになったり、役職が付いて自身で働き方を変えていく力を付けさせていきます。
ですが、SESの場合は自社内で役職が付いても現場での働き方は客先の指示に従うだけになります。
転職先の面接官から見たときに、SESは言われたことをこなすだけの人間と思われてしまいがちです。
20代後半までならポテンシャル採用してもらえる可能性が高いです。
注意ポイント
30歳を超えて転職する際に重視されるポイントは、「即戦力になるか?」「裁量権をっもった仕事を任せられるか?」という点に重きを置かれます。
上記の理由により、SES業界で歳を取れば取るほど転職には不利になっていきます。
結論 SESはやめとけ
やめとけポイントを5点紹介してきました。
あなたは既に「SES やめとけ」ムードに押されているんでは無いでしょうか?
ですが、なんのスキルも持たずに転職に踏み切ると良い未来は訪れません。
今のうちにスキルを磨いて転職に備えましょう。
▽以下の記事では、IT業界で2回の転職を経験し、現在IT企業で転職サイトの方とも打ち合わせ等をしている私が選んだおすすめ転職サイトを比較しています。
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私が実際に経験したSESやめとけ体験談
ここからは私がSES業界に勤めている間に実際に経験した「SESやめとけ体験談」を綴っていきます。
追い打ちをかけるようですが、コレが現実です。
延々とドキュメント整備
私が参画したとある現場では、延々とドキュメント(資料)の整備をさせられていました。
その期間は約半年にもなります。
開発要員でアサイン(現場に入ること)したはずですが、なぜかドキュメント整備をひたすらさせられていました。
スキルを磨くことも出来ないため、半年我慢した後に現場を変えて貰いました。
このように、完全にハズレの案件も多数有るのがSES業界です。
炎上案件に放り込まれる
つづいてのやめとけ体験談は、「はじめから炎上している案件に放り込まれた」事です。
SESは基本的には自分で現場を選ぶことが出来ません。
私が入った案件では、納期が3ヶ月後に迫る中、20%も開発が終わっていないような状況でした。
入ってから現場説明も無くひたすら開発業務をする日々となりました。
メモ
ひどすぎたポイントがこちら▽
設計も終わっておらず、設計と開発とテストを同時進行するような現場でした。
当然、残業や休日出勤も多く月に240時間以上働いたこともあります。
注意ポイント
現在は働き方改革の影響か、そこまで稼働が高い現場が無いようです。
まさかの無賃金労働?
これは、完全に違法なブラックな経験です。
常駐していた客先では、勤務表を毎月20日に締める会社でした。
20~31日の分は見込みで勤務表を提出するシステムでしたが、有る月に勤務表を締めた後にトラブルに巻き込まれ、毎日終電近くまで残業していました。
翌月に加算するか、代休を取る宣言をしましたが認められず。
さらには、「見込みが甘いからこうなるんだ!」と説教まで貰いました。
最終的には、トラブルによる現場退場という形で処理されてしまい後味の悪い結果となってしまいました。
SES企業は基本的に下請けなので立場が弱い場合が多いです。
営業の方も、元エンジニアだったりで法律にも詳しくないため、最終的には契約を切ると脅されて泣き寝入りになってしまうのが現状です。
注意ポイント
SESはブラックな労働環境を押しつけられやすい業種です。
SESはやめとけ体験談まとめ
私はSES業界に居たのはたったの3年弱ですが、これだけのことを経験しています。
長年勤めているともっとブラックな事件に巻き込まれることもあるかも知れません。
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SESにはメリットもある!
ここまでは「SESはやめとけ」と言われるポイントを解説してきました。
ここからは、SESで働くことのメリットを見ていきましょう。
意外なメリットが実は有ったりするのがSESです。
SESで働くことのメリット
- 未経験でIT業界に入れる
- 経験を積むことで、IT業界で転職できる
- 客先常駐で大手企業の恩恵を受けられる
- 実は出会いがある
未経験でも就職出来る
現在のIT業界は狭き門と言われています。
基本的には、理系大学卒業した新卒かスキルのある経験者しか採用はされません。
ですが、SESはどうでしょう?
SESなら「学歴不問」「文系歓迎」の求人が大量に出回っています。
メモ
実際に、私の先輩で高卒フリーターからSES企業に入社し、経験を積んでSEに転職された方が居ます。
エリート集団と思われがちなIT業界に未経験から参入できる貴重な入り口がSESとなっているのです。
逆に言えば、「未経験からIT業界に入るなら、SESを経由することが一番の近道」とも言えます。
経験を積んで転職に繋げられる
IT業界は、基本的には「未経験の転職者はお断り」という風潮が強いです。
ですが、SESでしっかりと経験を積むことで、転職時の書類選考に通過しやすくなります。
また、面談時にアピール出来るポイントが増え、同時に採用率UPにも繋がります。
もしあなたが、SESからIT企業への転職を果たしたいと考えているなら、業務以外にも自分で時間を作って資格を取る勉強をするべきです。
未経験OK以外の求人に応募できることで、転職成功率は大幅にUPします。
SESで経験を積むことは転職に有利になると言えるでしょう。
客先常駐で大手企業の恩恵が受けられる
SESの常駐先は過半数が大手企業になります。
注意ポイント
一部、中小企業やベンチャー企業の可能性アリ
そして、SESの就業方針として「常駐先に依存する」という風潮があります。
コレによりエンジニアが受ける恩恵が以下の通りです。
大手企業常駐のメリット
- 大手企業と同じ「夢の大型連休」
- 大手企業の綺麗な社食で安くおいしいランチ
- 定時退社日が設けられる
- 残業をしない方針をとる企業が多い
上記4つが大手企業に客先常駐するメリットです。
夢の大型連休
中小企業に勤めているとあり得ませんよね?
ですが、客先常駐とは常駐先と同じ業務形態で働くため、大手企業に常駐すると大型連休を取得できます。
そして、常駐先からの指示で休暇を通る場合は基本的には有給は消費しません。
有給無しで年に数回大型連休が取得できてしまうのです。
メモ
私が参画していた某通信企業インフラ案件では、GW12連休、お盆休み10連休、年末年始16連休と、こんなに休んで良いの?と思うくらい休みを頂いていました。
大手企業に常駐することは夢があります。
大手企業の綺麗な社食
大手企業には社内に社員食堂がある会社が多いです。
派遣社員は社員食堂の利用不可という風潮がありますが、客先常駐のSESはそんなことありません。
普通に食堂を利用できます。
大手企業の社員食堂は、綺麗な上にコスパも良いんです。
メモ
私が参画していた現場では、日替わりランチが350円(ご飯大盛り無料)
大学の食堂より安くて美味しいことに驚いたのを覚えています。
定時退社日が設けられている
大手企業では「毎週〇曜日は定時退社推進日」と定められているところが多いです。
そして、みなさんキッチリ守られます。
余程のトラブルが無い限り、残業することは無いでしょう。
大手企業は残業しない
定時退社推進日が設けられていない日でも基本残業をさせない方針の会社が多いです。
やはり大きな会社になると、勤怠管理が厳密で事前に申請しないと残業できないシステムの会社もありました。
実は出会いがある?
SESで働く事のメリットとして、意外ですが「出会いがあります。」
IT業界の女性割合って実は、20%程度なんですよね。
経済産業省の平成28年発表の調査によると、IT関連産業の女性比は24.1%です。
そして、上記はIT業界で働く女性の割合です。
大半が社内の事務職や、営業職ですので女性エンジニアの割合はさらに低いです。
職場でうっかり出会ってしまったなんて事には普通はなりません。
ですが、客先常駐をしていると、社内の事務員の女性との飲み会や、他社との合コンに連れて行ってもらえることが多々あります。
客先常駐しているSESならではの出会い方では無いでしょうか?
SESで働く事のメリットまとめ
かなり意外なメリットを発見できたのでは無いでしょうか?
客先常駐は蔑すまれると思われる方は結構居ます。
ですが、SESで客先常駐する事は派遣社員とは全くの別物です。
常駐先で良好な人間関係を築く事が出来れば社員同様に扱ってもらえます。
さらに、スキルも伴っていればそのまま常駐先に引き抜きを斡旋してもらえることもあります。
SESはやめとけと言われる反面、意外なメリットも沢山有ることが分って頂けたでしょう。
SESはやめとけと言われる理由まとめ SESは上手に使えば悪くない
いかがでしたか?
「SESはやめとけ」と言われる理由と、SESで働く事の意外なメリットを合わせてお伝えしてきました。
未経験からIT業界に入る方法として、大半の人にとってSESは避けては通れない道です。
そのSESとどう向き合っていくべきか考える機会になっていれば幸いです。
現在SESから転職を考えている方は、タイミングには気を付けてくださいね。
メモ
遅すぎれば、もちろん自分の市場価値が下がります。
早すぎれば、経験が足りずに転職は成功しないでしょう。
しっかりとタイミングを見極めて、来たるべき日に向けて自宅での学習時間を設ける事をおすすめします。